呼吸の役割 1
長い間の習慣で身についたものを変化させるためには、たんに頭で理解しただけでは駄目なのです、私達は生まれてから今現在まで、誰に教わるわけでもなく呼吸をしています。
それは自分の行動に対して自然に行われているものですから、自分の行動にしみついたものなのです。
新しい動作を習って、それを身につけるには、その形だけを習ったとうりにできるようになっても、それでは十分でないのです。
その動作に伴ってする呼吸が、自然に出来るようになったとき、その呼吸法がのみこめた、ということなのです。
その呼吸は頭で理解して動作に合わせようとしても、どこかぎこちなくてタイミングがずれ気が抜けてしまうのです。
ところが同じ動作を繰り返し繰り返しやっている中で、自然と呼吸が身につくわけです、その時初めて息がピッタリ合った感じがするのです。
「習うより慣れろ」と言うのがスポーツなどの基本となっているのも、この呼吸を習得するまで、繰り返しやりなさいと言うことなのでしょう。
しかし誰もそれが本当の呼吸と結びついてるとは教えてくれません、実はそれを空気の呼き吸いだと気づいて、意識的に呼吸を整えようとすると
かえって正しい呼吸にならないことを、熟練者はなんとなく感じているから言わないのです。