素問(冬の養生法)
冬の三か月を閉蔵と言う、万物が静かに沈み消極的になる時期である。
すべてが収納され、貯蔵される時期なので、決して発散してはいけない、
この時期は早く寝て遅く起きる、陽気も深く貯蔵されるので、
心身ともに活動的になってはいけない、運動などで発汗することは避けるように
もしこの時期に発汗したり、アルコールで一時的に陽気を多くし、
その反動で冷えたりすると腎が悪くなります。
冬に無理をすると、春になっても陽気が発動しません、
手足がだるくなります、鼻血をだすこともあります。
冬中風邪気味と言う人がいます、このような人は養生法が間違っています。
特に乳児の風邪などは暖房過剰と着せすぎで発汗し、その汗で冷えて風邪をひくのです。
冬は腎経を中心に刺激をあたえると良いようです。
病気になってから治療するのではなく、「いまだ、病まざるを治す」と言って養生法を守り、
まず病気にならないように努力したのが古代人です、
予防医学を説いているので現代にも充分通じる考えです、
素問は決して古代の遺物ではありません、なお各季節の最後に書いた治療経絡は養生法としてのものです。